
回転機械の状態基準保全向けに設計された接触取付型の3軸振動・温度センサです。32ビット浮動小数点DSPがセンサ内部でFFT、速度積分、統計特徴量の演算を行い、外部の収集ユニットなしで、そのまま解釈できる診断データをModbus RTUで出力します。
サンプリングのタイムベースは水晶発振器から生成され、周波数軸の精度は±0.01%より優れています。ベアリング欠陥周波数(BPFO / BPFI)やギアのかみ合い周波数も、タイムベースのドリフトなく読み取れます。横軸がずれていれば、どれほど美しいスペクトルも意味がありません。
センシング系が過負荷になると、ラッチ式の過負荷フラグがセットされ、該当する特徴量セットは無効としてマークされます。クリップしたデータがトレンドデータベースに入ることはありません。誤った測定値を1つ残すより、測定値が1つ少ないほうがよいという考え方です。
Z軸を含む3軸すべてが同じ振幅精度保証帯域とノイズ仕様を持つため、取付方向によって測定能力が制限されることも、無理な取付角度を強いられることもありません。
3軸同期サンプリング。FFT、速度積分、統計特徴量はすべてセンサ内部で演算され、Modbus RTUで直接出力されます。
接触式振動センサの高周波応答は取付面によって決まります。これはデータシート上の形式的な話ではなく、物理的な限界です。取付方法ごとに保証される使用可能帯域を明記していますので、機種選定の際は現場で実際に可能な固定方法を考慮してください。
3機種ともRS-485 Modbus RTUで接続し、同一ゲートウェイに混在できます。必要な診断の深さで選定してください。HY-VT2000は2チャンネルの温度測定とIP68を備え、全体振動レベルのトレンド監視で十分な多点展開に適していますが、ISOゾーン判定には対応しません。Z軸の帯域が550 Hzで、10~1000 Hzの評価帯域をカバーしないためです。ISO判定やスペクトル診断が必要な重要機械には、ノイズ密度を20 µg/√Hzまで抑え低速機械や構造物監視に適したHY-VT3K、または±60 gのクリップしないレンジによりCBMスペクトル診断の標準的な選択肢となるHY-VT5Kをお選びください。
| 振幅精度保証帯域 | VT3K 0.5 Hz~3 kHz・VT5K 0.5 Hz~5 kHz |
|---|---|
| 加速度レンジ | ±4 / ±8 / ±16 g・±15 / ±30 / ±60 g |
| FFTスペクトル | 6144 / 10240ライン・Δf 0.488 Hz |
| ISO判定 | ゾーンA / B / C / Dをセンサ内で出力 |
| 通信 / 保護 | RS-485 Modbus RTU・316ステンレス鋼 / IP67 |